気ままにボルダリング

勝手にボルダリング用語を書いたり、ジムの感想を書いたりします

パンプ秋葉原②

色々と忙しくて、少しレストを多めに取ってました。

で、久しぶりにどこかで登ろう、と。

 

祝日はどこも混みそうだと思い、19-20時くらいから東十条アングラでも入ろうかな?と考えていた。あそこは23時までやってるだろうと。

行く直前に調べたら、日・祝は21時までらしい。ショック。最低でも3時間は登りたいが、今からではもう時間が足りない。

慌てて他のジムを調べはじめる。大きなジムに行きたい気分。

エナジー、ライノ、代々木。どれも祝日は21時まで。

秋葉原は22時、品川は23時らしい。

まだ19時前だったので、ショップ併設の雑貨も買いたいと思い秋葉原へ。

 

 

本日の核心。

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1階手前側複合壁角。4級。

傾斜はそんなについてない。90-95°くらいかと。

 

前半が辛くて(ホールドが悪い)、後半はムーブでこなせる課題。

で、面白いなーと思ったのが、その辛い前半の攻略法(登り方)が、人によって違うこと。

 

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スタートして1手目を左で取った状態。

この左手がすこぶる悪いんですが、ここから次の手の出し方が、それぞれに異なる。

 

その場でご一緒したクライマーさんと、3人で登ってたんですが、これが三者三様でした。

 

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①ひとりめ。悪い左手で耐えつつ、右の大きなホールドを取りに行く。

でも、この右手が案外悪いです。そんなに持てない。そうすると、悪い右手&さらに悪い左手で耐える時間を作らなきゃいけない。

時間をかけずに、足を上げて、左手で左側の大ピンチを取って、振られに耐えつつ右手を右ピンチに寄せるところまで来れば、ようやく安定。

右手が悪いのでそれなりの保持力&振られに耐えられればいけるルート。あとスタミナ。

 

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②ふたりめ。

悪い左手で耐えつつ、右手は右ピンチに寄せてしまう。

さっきの画像で右で取ってたホールドは、後半で上に取り付いたとき、確実に足で使うんですよ。ヒールで乗せるとものすごく安定する。

ので、あれは足だろうという解釈に基づく。

手数が減る分、体力を消耗しない。

そう考えるとこれがセッター想定かなあ?手に見えて実は足、ってのも4級っぽいとは思う。

ただ、やっぱり左手が悪いので耐える時間を作らないといけない。プラス、右ピンチを取るには体を、多少左方向に倒す必要があるので、①より左手にかかる負荷は大きい。

体力はセーブできるけど、瞬間的な左手の負荷には耐える保持力が要る。

 

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③さんにんめ。私。

左手は悪い。ならば、右で耐えて左手はとばしてしまえ、と一気にピンチに送る。多分セッター想定じゃない(笑)。

身長169、リーチ176くらいでパツパツです。

ただ、左ピンチは場所によってはそれなりに効くので、右と左で耐えつつ足入れ替えて右足→左足を上げて右手でピンチを取る、まで来れば、

どのルートで行っても、この先は一緒なんですよね。

保持力がないのを、それなりのリーチとそれなりのムーブでごまかすルート。

 

でもこの課題、よく出来てるなあと。3ルートどれで登っても4級相当(スタミナか、保持力か、ムーブかの違い)って。

2ルートくらいまでならよく見ますけど(大抵は保持力かデッドか、みたいな二択。そして私はだいたい跳んでしまう。スタティックムーブが好きと言っているくせに(笑))、3ルートかつ4級は初めて見ました。

 

 

三河島14 ダイアゴナルとは

久しぶりに仲間とセッション。

6級ー4級まで幅広く触る。

ふだん、このチームで行くジムには、緩傾斜がない&良質なルーフがないので、その2つを中心にやる。

てきとうにノーハンド課題を作って触ってもらう。個人によって得手、不得手がはっきりして楽しい(こんなことばっかり言うから、一緒に行くとスパルタだと言われる(笑))。

ノーハンド+壁に手を置くのナシ、とやると、フットホールドに足をしっかり置けているかどうかがはっきりわかる。その状態で足を踏み替えて上へ、とかやると、加えてバランス感覚と、片足で立ち上がる足の筋力が要求される。人一倍優れていなくていいけれど、ボルダリングやるには最低限必要な能力/筋力だと思うので、意識してくれると嬉しい。

 

ルーフも、苦手意識があって、これまでほとんど触っていないと言う。勿体ない。

男子・高身長・やせ型なんて、ルーフ向きの体型なのに(笑)。

とりあえず、ヒールフック使ったことないと言うので、感覚をつかんでもらう。

大きなガバを両手保持した状態で、右足ヒールフック、左足はトゥで乗り込み。ヒールもトゥ乗り込みも、どちらもルーフでは必須の技術で、両者ともがっちり入ってるから、対角線上に片手片足離せるでしょ?と。

怖い怖いと言われながら、大丈夫落ちないから、と体験させる。もはや課題ではない(笑)。スパルタぶりを発揮。

1人2-3回やったら掴んでくれたみたいで、ルーフ6級をクリア。

...いつも思うんだけど、同じ6級なら100°とかよりルーフの方が絶対辛い気がする。どこのジムでも。

100°6級だと、ルートの途中に悪目のホールドが、せいぜい1-2個ある程度だと思うけど、

ルーフ6級だと、オールガバでも、自重が剥がれないための足捌き+最低限ルーフと戦うためのフィジカルは必須なので、求められるものが多いと思うんだよなあ。

...うーん、でも3級とかになると、スラブもルーフも難しい課題は難しいしなあ。

...初心者用に、足自由&3-4手で終わるルーフ課題とかどうでしょう。ヒールもトゥもいけるフットホールドを用意しといて、7級、とか。

(ちなみに、今言ったのとまったく同じ課題を上野grannyで見ました。でもあそこのルーフは東京イチしんどいルーフなので(笑)、5級設定でした。正しいと思う)

 

話が逸れた。

それで、ルーフで片手片足を離す練習をしているあたりから、ダイアゴナルってよく聞くけど、何?と問われる。

 

...ムーブとしては示せる。示せるけど、言葉で説明できない。理解が足りてない証拠だ。

と、いうことで言語化する試み。

 

diagonal:対角線

これはただの訳で、何の説明でもない。

・どんなムーブか

→対角線上に手足を残して、二点支持で静的安定を得ること。右手ー左足もしくは左手ー右足。

cf)これが右手ー右足だと、軸が右に寄って回転してしまう。安定しない。

・何のためのムーブか

→上で書いたとおり、静的安定を得るため。仮にフットホールドが一つしかない場所でも、ダイアゴナルが取れれば安定する。

→体の振りを使って、より遠くのホールドを取るため。四点もしくは三点支持の状態より、より大きく強く体を振れる。

 

そう、こないだの記事を書いたときにも思ったんですけど、この「安定」と「振り」が自分の中でごっちゃになってるな、と。

 

・安定

→四点支持が一番安定する、それは当たり前だが、四点支持のままでは次のホールドが取れない。そのため、三点または二点支持に切り替えて、次のホールドを取りに行く必要がある。

その際の基本が、「右手で取るなら踏み込みは右足」「左手で取るなら踏み込みは左足」であり、この時に「残した左手ー踏み込む右足」(右手で取る場合)関係が成立する。これを、小さなダイアゴナル、とこないだ書いた。

 

・振り

→遠いホールドを取りに行く時に、勢いを使うこと。振り子のように遠心力?を利用して、体を振って取りに行く。

と、言っても振り方はさまざまで、10cmだけ届かせたい小さな振りもあれば、50cm〜1m単位で届かせたい大きな振りもある。

結果として、足が爪先立ちで切れるギリギリまでいけば、同時にデッドポイントかもしれない。

 

いずれにしても、振る時の基本は、やはり「手に対応する足で踏み込む/立ち上がる」こと。定義付けするなら、小さなダイアゴナルに対して、この振りが加わる動きを「大きなダイアゴナル」と言えなくもない。

同じ振りでも、これが、右手で取りに行くのに、残してる足は左足で、引きつけて残すのも左手、なら、サイファー。右手と一緒に右足も振って、すさまじく勢いを付けて取りに行く。

3級より上の難度でないとまず見ないムーブ。

個人的には、サイファーって、ピッチャーがボールを投げる感覚に近いと思うんですけど、どうでしょう。

(右ピッチャーなら、軸足から踏み込む左足に重心を移して、リリースする直前くらいからの動き)

なので、私右利きなんですが、右はともかく左サイファーはさっぱり出来る気がしません。

左でキャッチボール出来るくらいの身体操作感覚がないと、ボルダリング(3級↑)レベルでは運用出来ない気がするんですが、どうですかね...?

 

取り留めもないですが、とりあえず、ダイアゴナルとは何ぞや、というのが前よりは説明出来そうです。

「右足ー残した左手の関係」「安定」「振りムーブに繋げられる」くらいには。

 

 

 

巣鴨アークダスト①

巣鴨から、上野・東京方面の山手線に乗ろうとすると、毎回必ず逆方向に乗ってしまう。次は大塚。車内の電光掲示板を見て、毎回こう思う。また、やってしまった、と。

 

たぶん、「階段を昇って/下りて、左手側が外回り」と覚えてしまっているのだろう。冷静に考えたら、階段の向きなんて両方あり得るはずなのに、最寄駅の最寄階段がそうであるために、思い込んでしまっている。度し難いものである。

 

で、久しぶりの巣鴨アークダストです。

しばらく期間が空いてしまったので、明日は三河島なんだけど、アップ代わりに巣鴨でも行って軽く登ろうか、という感じ。

たぶん都内最狭(さいきょう)のジムなので、6-7人も入れば満員。8-9人だと、外まで人が溢れるという狭っぷり。その代わり料金は安い。

仕事上がり6時すぐなら空いているかと行くと、先客は2-3名。まずまず。7時半くらいには混むだろうから、詰め込んで登ってしまおう。

ここのジムはグレードが独特で、5級→4/5級→4級→3/4級→3級、とハーフグレードで刻む。

加えて、各グレードの課題にナンバリングが振られていて、(易)1番←→30〜50番(難)と、番号が大きいほど、同じ級でも難しい。これは他所のジムでもありますね、三河島とか。

なので、自分にとっての課題設定および、全体の中での位置付けが、とてもしやすいジムだと思います。

4/5級だと登れるけど4級は登れないとか、4級のシングル台までならギリ登れる、とか。

 

ちなみに、前来たときには3/4級はなかった(気がする)。増えたらしい。

 

あちこちのジムに行っては、グレーディングが辛い辛いと騒ぐ当ブログにおいて(笑)、ここは数少ない「甘め」のジム。

昔は1級分は甘いだろ、って感じだったんだけど、最近は-0.5-0.75ってとこでしょうか。

 

ので、3/4級から触る(当ブログ基準だと4級くらい)。

うん、登れるな。OSできるかは課題によるけど、じっくりやれば多分全部落とせそうな感じ。

 

と、いうところで左目のソフトコンタクトがぽろっと取れる。事件発生。ボルダリング2-3年やってて、登攀中にコンタクトが落ちたのなんて初めてだわ。びっくりしてOSしそこねたわ...。

レンズ自体は回収できたけど(ちなみにワンデーなので問題なし)、手がチョークまみれで真っ白。おまけに今日に限って、液体&ロジン入り(BEAL)。目薬で洗って入れてみたけど、アルコールなのか粉なのかロジンちゃんなのか、異様な痛みがしたのですぐ止めました。

 

 

教訓:「登攀前には目薬を点そう。目が乾燥していた模様。」

 

 

人生初の片目クライミングに突入。裸眼視力は0.01くらいなので、ほぼ見えません。幸いに利き目の右は無事。

 

球技とかじゃないから、遠近感はそんなに要らないんだけど、まずオブザベ力が落ちる落ちる。え、ホールド見辛い、テープ見辛いって感じ。でもその分、かなり注意深く見るから結果トントンかもしれない(笑)。

あとは、ホールドとの距離感がつかめない。それでも、自分の手のリーチくらいは大体把握してるんだけど、問題は足。このジムは狭いから、3級でも足自由がある&角を使ったステミングが多い。で、直立して、目の高さからフットホールドまでの距離感がぜんぜんつかめない。思ったホールドに一発で置けなかったり、ホールドの形状をつかめなくて、大きなホールドのクリティカルなポイント(一番安定して効く場所)を見落としたりする。

でもなんとか登れますね。当社比70%くらいでは。

 

ある程度いけると確信したところで、3級へ突入。まずは1番から。...厳しい。甘めとはいえ、ホーム以外で3級はさすがに厳しい(やっぱりホーム補正って少なからずあるんですね、今書いてて思った)。

 

ここのジムには、緩傾斜どころか垂壁すらない。正確には垂壁はあるんだけど、狭い&足自由5級(他のジムの6級相当)までしか課題がないので、アップ兼初心者インスト用といったところ。

あとは100°、110°、120°、+各角度から天井へのルーフ、と、かぶり壁と戦わなくてはいけない。

緩傾斜とルーフが比較的得意分野なので、ルーフいっちゃえ、と挑戦。

ヒールとトゥ乗り込みを生かしてなんとか一本落とす。三河島以外で初3級クリア。

ルーフ手数多め、足を切らさないようにして、かつ最後ホールドを足で取りに行く課題。

 

この課題に限らず、ここでルーフ登る人を見てたんですけど、私と同じフットホールドを選んでも、「ヒールフック」の人と「トゥフック」の人がいるなと。というか、私以外全員トゥフック。えええー。私、トゥフックってルーフではほとんど上向き(足の裏が下)でしか使わないです。下向き(足の裏が上)にかけるのって怖くないですか。抜けたら落ちるじゃん。バットハングとかやるレベルの人なら抜けないんだろうけど。というか、下向きトゥフックがかかる≒ほとんどの状況でヒールフックもかかる、だと思うので、よっぽど隙間がなくて狭いか、あるいはリーチを出したい時以外には選択しないなと。

今回の条件は、足=ブロックか小スローパーがほとんどで、上に空間はあったので、ほんとどっちでもいけるんですよね。個人的には、絶対ヒール選ぶけどなあ。すごいなあ。と見てました。でも時々抜けてたので、やっぱりヒールの方が(しつこい)。

 

4/5級だとOS、4級だとOSRP半々。

3/4級で登れない課題が出てきて、3級はちょい厳しい、って感じでした。

 

 

 

 

ジム感想まとめ 戸塚 RISE

RISEが正式なのか、ライズでいいのかはよく分からない。両方の表記があるので、どっちでもいいのかも。

 ひさびさのジム感想まとめ。

 

ジム名称:CLIMBING GYM RISE
以下、戸塚ライズで。
最寄駅:戸塚
東海道線(快速みたいなやつ)が止まるので、意外とアクセスは良い。東京駅からでも38分。

品川/川崎ならもっと近いかも。

駅徒歩5分。「東口」。駅の構造が、地下か2階に出るように出来てるみたいだけど、いずれにしても東口側の地上へ。大きな通り沿いに歩いて、大きな交差点を曲がるだけ。

土地勘がないと不安になるけど、そんなに複雑な道ではない。


難易度設定:ちょい辛
体感グレード:0〜+0.3(級)
決して辛くはない。人によっては甘いとなるのかもだけど、個人的には適正なグレーディングだと思う。

初心者が6級くらいまではその日のうちに登れて、もしかすると5級を1本落とせるかも、くらいのグレード。あんまり辛いと、初心者の登る課題がなくなっちゃうので。

ちなみに、1本しかやらなかったけど、初心者用に、テープ課題とは別でアルファベット課題ってのがあり。オール足自由で、A〜Zまで。

逆にテープ課題は、7級でもほぼすべて足限定。でも7級は7級だし、6級は6級って印象。

 5級でも難しい5級とかはあったので、セットはバラエティに富んでて良いと思う。

 

壁面(ボード):木製

 

広さ:広い。ざっくり、4面×4セットで16面くらい。4面以上取れるセットもあったので、もう少し壁数あるかも。

緩傾斜〜100°くらいのセットが2つ、そこそこ強傾斜セットが1つ、ルーフ+バルジセットが1つ。

緩傾斜が複数面あるジムをはじめて見た。非常に良いと思う。垂壁スラブも多くて、傾斜の面でも初心者が触りやすくしてるのかもしれない。

休憩スペースはかなり狭い。背もたれなしの、週刊少年ジャンプくらいの幅のベンチが、壁と壁の間にある。壁4面(前と後ろ)につき6-7席ってとこなので、まあ足りない。

でも壁の前に休憩スペース(どんなに狭くても)を取っていることを評価したい。やっぱり休憩スペースは、壁の前にあるべき。座りながらオブザベもできるし、何より、知らない人とでも会話が生まれやすい。「今のムーブすごいですね」「あそこ、核心ですよね。難しいですよね」これが言えるだけで全然違うので。

逆に言えばこれさえ言えればなんとかなる。

 

混雑度:★★★★☆ 土日だったからか、かなり混雑。
ただ、余白としてのスペースがあまりないので、混雑したら居場所に困るかも。壁が完全に見えない位置に、いちおう椅子とテーブルはいくつかある。


ルーフ:◯  160-180°近いルーフが、長い距離で作られている。かなりの良ルーフ。

マントル:×  なし。ただ、1課題だけ、超大型のホールドを使ってマントリングさせる課題があった。5級。幅1m、奥行き5-60cmのホールドを、マントリングで返して上に行く課題。あれはいいと思う。マントルがなければホールドで作ればいいじゃない、ってのは目から鱗。

チョーク関係:ハウスチョークあり。ただ、あまり手には馴染まない。

 

特筆事項:ノーハンド◯。良い緩傾斜あり。それも複数。

レンタルシューズが半年間無料。ただ、evolvなので、個人的には肌に合わない(笑)。

 

お気に入り度:★★★★★☆
近かったら通うと思う。緩傾斜複数、ルーフと、壁構成がほぼ揃ってる。待機スペースは狭いけど、壁から切り離されるよりは遥かに良い。

課題構成と、初心者のとっつきやすさは過去最大級かも。とりあえずボルダリングやってみたい、って人には、かなりおすすめのジム。

三河島 13 足を置く位置

トラバース課題を除いて、ボルダリングが上に登る競技である以上、足は上げないと登れない。登れない、のだが。

 

足を上げすぎて登れない/次のホールドが取れない、ってことが、ままある。

初心者さんなんかを見てると、特に。足1コ下げたら取れた、なんてことも。

 

もちろん、人によってリーチは異なるので、自分がちょうど良いと思うフットホールドも、特に女子にとっては、高くて届かないとか、逆にその足だとゴールに届かないとか、そういうのもある。

 

足限定でなければ、ルートは千差万別なので、色々あっていい、のだけれど。

 

自分には、登っている人にルートを指示するセンスがない、と思う(笑)。

登れるんだけど、人に説明しようとすると、あれ、手が先だっけ足が先だっけ、となる。使ったホールドは覚えていても、手足の順序とか、体の向きとか、細かいテクニックとか、そういうものをうまく言語化できない。

自分のルートさえ、言葉だけでは説明できない(登れば示せる)のだから、自分とリーチもフィジカルも異なる相手には、余計に説明が下手、だと思う。

 

ところで、上級者の方とかジムのスタッフさんって、指示が上手いですよね。

体格の違う相手にも、そこに足を乗せる/足を切るとか、瞬時に説明できる。

で、何のために足を乗せるの?って、それは当然、ホールドを掴むため。

足を置くのは、足を置くこと自体が目的なのではなく、ホールドを掴むために、最適な位置に置く、ということが肝要。

これを踏まえて、足自由課題における、ホールドの種類別、足の位置を考えてみる。

 

・ガバ

掴みやすいホールドだけど、一番取りやすいのは、目の高さ〜真っ直ぐ手を伸ばした高さマイナス10cmくらいの間だと思う。ゴールとしても、そこから体を引き上げるとしても、なるべく肘が伸びた状態の方が、消耗しないし出来ることも多い。

→と、いうことは、足は上げすぎない方がよい。直立して、真っ直ぐ手を伸ばした先にガバがあるくらいが一番消耗しない。

 

・ガストン/ピンチ

ガストンは胸の前くらいがベストだと思う。高かったり低かったりするより、胸の前くらいが一番効く。ピンチも似たような感じだけど、ガストンよりはこころもち上で、目の高さくらいでもok。ビッグピンチの場合、胸〜目くらいの間だと、側対にして楽ができるかもしれない。

→これもやっぱり、このホールドを取ることだけに限定すれば、足は上げすぎない方がよい。

とばしでその先にガバがあるとかなら、上げてもよいかもしれないが、目一杯効かせるためには、胸〜目の高さ程度になるよう、足の置き場を調節する。

 

・アンダー

低いほど効く。現実的には、おへその前〜太ももの前くらいの高さか。フットホールド上でしゃがんで立ち上がれるなら、膝の高さくらいでもok。

→足は上げた方がよい。むしろ、足が低いとアンダー部分に手が入らない(上から持つ形になってしまう)ので、積極的に上げるべき。

 

・スローパー

これもガバ同様、足は上げない方がよい。肘を伸ばして、真下に引くのが基本なので、足が高いと肘が伸びない。

 

 と、いうことで、これだけ見ると、安定させるためには、意外と足って上げない方がいい、という感じなんですよね。

にも関わらず、「上に登らなければならないので、足は上げないといけない」。そうか、本質的に矛盾を抱えてるのか。

 

ならば、どのようにして足を上げるか。

ここからは細かいテクニックの話。

 

・大きなフットホールドに、ハイステップで乗り込む

パッと思い浮かんだのがこれ。いい位置にハイステップが決まれば、スラブなら両手を離せるくらいに効く。傾斜でも、手の力は最小限で済む。

こうなると、ガバもアンダーもスローパーも関係ないので、「もう片方の足を切って、乗り込む」ことさえできれば、たぶん登れる。

せっかくのハイステップも、反対の足が中途半端に残ったままだと、重心が完全に乗せられないので、結局手の力でホールドを引かざるを得なくなる。

ただ、こんな素敵なハイステップはそうそうない。

 

・ヒールで乗り込んで、反対の足はフラッギング

これも決まれば、ハイステップ並みに効くムーブ。ヒールで乗れるだけの大きさは必要だけど、握りこぶし大くらいのホールドなら、形状によってはいける。

ただ、全くもって初心者向きではないムーブ。

 

・ダイアゴナルの意識

と、いうことで、現実的にはこれに落ち着くと思います。

ダイアゴナルといっても、いわゆる振りをつかった大きなムーブから、小さなダイアゴナルまであります。

ここで書きたいのは小さなダイアゴナルの話。

初心者講習を受けたことがある人なら、「はしごを登るように登る」ってフレーズを聞いた方もいるかと思います。

右足→右手、左足→左手、ってやつですね。

右手→右足、左手→左足でもいいです。

「踏み込んだ方の足に対応する手で取りに行く」のが基本です。右足を踏み込んだなら、次のホールドは右手が基本。左足踏み込んだなら左手。

これ、その通りだなとは思ってたんですけど、今まで理屈が付いてきませんでした。で、ちょっと考えたみた。

 

右足を踏み込んで、右手で取りに行く瞬間。当然ながら、取りに行く前には、右手は空中にある。ホールドは保持していない。

じゃあホールドを保持しているのは?左手ですよね。

そうすると、右手がホールドを掴む前、体を支えているのは、「踏み込んだ右足+残した左手」のはずなんです。これって、立派な対角線=ダイアゴナルですよね。こういう、意識していないダイアゴナルを、便宜上「小さなダイアゴナル」とします。

 

これが、小さなダイアゴナルになっていないと、つまり、踏み込んだ右足+右手を残して、左手で取りに行く、となると、間違いなく振られます。手も足も右サイドにあるために、体の重心が右手〜右足間の縦棒に集中してしまい、回転して壁から離れてしまいます。

もちろん、中級以降ではこういう状況と戦わなければならないことはあって、そのためにヒールをかけたり、ホールドに乗ってない足をスメアしたり、手や足の向きをロックして耐えたり、とか色々あるのですが。

そういう、やむを得ない状況にない限りは、可能な限りこの小さなダイアゴナルを意識した方が、「足を上げる」というボルダリングにおける本質的矛盾を、和らげてくれるのではないか、ということです。

 

話が無駄に大きくなってきたので、この辺でやめます(笑)。

要するに、

・足を上げるべきタイミング

→安定させるだけなら、大抵のホールドでは上げない方がよい。安定してから上げること、が大事

 

・いかに足を上げるか

→足を上げると、効かなくなるホールドもあるもいうことを頭に入れる。次のホールドを取るまでの間、足を上げただけでは大抵不安定。ハイステップやヒールが厳しければ、せめて小さなダイアゴナルで。テクニックを駆使して耐える。

 

・なんのために足を上げるのか

→アンダーのホールドとハイステップその他を除いて、「安定させるため」ではない。 あくまでも「登るため」。

「登るためには足を上げるが、足を上げると安定しなくなることが多々ある」ということを記憶すること。

戸塚 RISE①

所用で横浜方面に出たので、いちばん近い戸塚のライズへ。

初上陸。というか、神奈川県のジムは初。

 

戸塚の地理と駅の構造がさっぱり分からないながら、ジム自体は徒歩5分と近い。

 

かなり大きなビルの、地下1階。フロアの2/3くらいがジム?

最近は突発的に(あるいは病的に)ジムに行くので、シューズもチョークも持っていないことが多い。

で、レンタルシューズ&ハウスチョークとなるわけですが、戦闘力が0.3-0.5級くらい落ちる気がします。

チョークで0.1-0.2、シューズで0.1-0.3ってとこでしょうか。ハウスチョークは基本的にチョークアップしづらいので、長めの課題だと、後半には指先からチョークが消えています...手汗多い?

シューズは、完全に、合う合わないによる。

evolvのシューズはどうも合わないみたい...ヒールカップが足に合わないみたいで、長い時間履くと痛くなる。ヒールフックは得意な部類に入るんだけど、このシューズだと痛いからちょっと躊躇。

ライズ、アングラがevolvかな。履いた中では。

こないだ、gravityで借りたレンタルはOCUNで、え、OCUNのレンタルなんてあるの!とテンション上がった。

青とか黄色じゃなく、黒?灰?紺?のOCUN。初めて見た。普段からozone plus履いてる身としては、全然違和感なく攻められた。ちょっと履き古して、フラットになったozone、くらいな感覚。あれは良い。

あとは、昔1箇所だけ、モカシムがレンタルのジムもあったな。あれも良かった。残念ながら、5.10はあんまり足に合わないけれど。

(脱線)5.10が足に合わないっていう友達が、クアンタム買ったらすごく足に合うって言ってました。今までの5.10の足型と違うって本当なんですね。

 

 

とりあえず初回ジムなので、5級を触る。登れる。と、いうことで5級ツアー開始。壁数が多いので課題数も多い。だいたいOS、ときどきRP、緩傾斜とバルジで2-3本敗退。セッターが複数いるみたいで、課題に多様性があって楽しい。

この時点でアップ(7-6級の面白そうなやつ)+5級10数本×トライ数を消化しているので、用事の後だしけっこうヘトヘト。

 のんびり見ていたら、面白そうな4級を登っている人を複数見かけたので、じっくり見て、フラッシュを2-3本。で撤退。かかとも限界。

 

土日なので混んでたけど、壁の構成が良いジムだなと思いました。またジム感想で書きます。

 

 

フラッシュとRP

どうも、他人のムーブを盗むのが上手くなってる気がします(笑)。ムーブどろぼう。

4級くらいまでだと、綺麗に完登したムーブを見せてもらうと、大抵フラッシュできる。極端に苦手なムーブが含まれてない限り(一箇所だけすごく手が悪いとか、踏み込んだ足と逆の手で遠い悪いホールドを取るとか、そういうの)。

 

で、楽しいんですよ。フラッシュだとしても一撃出来るのって。

でもこれ、ムーブの勉強にはなってるけど、オブザベの勉強にはあまりなってないな、と。

 

反対に、絶対に教えを請わない/他人のムーブを見ないスタイルの人もいます。

この場合、オブザベ力はすごい付きます。自分で何とかしようとするチカラが強いので。

ただ、オブザベで解釈できず、登れなかったものは、封印になっちゃうと思うんですよ。

よく、数学の難問の勉強とかで、解けなくてもあがいた二時間は無駄じゃない、とか言いますけど、人によりけりだと思います。自分に置き換えると、二時間かかって解けたものは、達成感から何年経ってもだいたい覚えてますが、結局解けなかったものって、あまりいい記憶ではないので、そんなに身になっていないような。

 

パワプロ(野球)風にボルダリング能力を区切ると(唐突)、

 

野球:ミート   パワー   走力   肩   守備   メンタル

 

ボル:保持力 フィジカル ムーブ オブザベ テクニック メンタル

 

だと思います(すっごい私見)。

もちろん、スタミナの有無とか、リーチとか、壁ごとの相性/熟練度とか、色々あるので、これが全てではないですが。

あと、テクニックとムーブの境界線はどこやねん、とか、ランジみたいなものはフィジカルなのかムーブなのか、とか。まあその辺は曖昧でいいとして。

 

大事なのは、フィジカル、ムーブ、テクニック群と、オブザベは別領域にあるってことです。

 

当たり前ですが、オブザベ力はオブザベーションをこなさないと付きません。で、厄介なのは、オブザベをしただけだと、その想定が正解かどうか分からないってことです。

1.全く間違っている(登れない)

2.登れるけどエネルギーロスが多い

(無駄に跳ぶ、無駄に手順が多い)

3.ルート的に自分は登れるが、仲間は登れない

4.ルート的に自分は登れないが、仲間は登れた

5.自分及び力量の近い人は登れる、おそらくセッターの想定ルート

 

で、この中で自分にとっての正解って、3or5だと思うんですよ。

これを1登目で、あるいはRPでも導き出せればオブザベ力がある。

能力的には登れるのに、このルートを引き出せない、あるいは単純にホールドを見落としてしまう、というのが、オブザベ力の欠如。

 

仲間と行くときは、必然的にセッションになるので、ムーブ、テクニック中心。

ソロで行く時は、オブザベ中心でやるか、混ぜてもらうか、両方の選択肢があるかと。

 

自分にとって、その日の課題は、こっち、って決めて登れればいいのかも。

 

個人的には、ムーブ、テクニック、メンタルの3つで登ってる感じです...。

保持力、フィジカル、オブザベはもっと欲しいところ。