気ままにボルダリング

勝手にボルダリング用語を書いたり、ジムの感想を書いたりします

クライミングにおける目標設定

オリンピックを目指す、とか、国体を目指す、とかじゃない限り、クライミング(またはボルダリング)における目標設定は、それぞれで違っていていいんだと思います。あたりまえのことですが。

 

私は走るのは嫌いなんですが、その辺り、同じ個人競技であるマラソンなんかに近いと思ってます。オリンピックにでも出ない限り、2時間ちょっとで走り抜ける必要性はまったくない。年齢とか性別とか体力とか、色んな要素の集合体としての自分がいて、自分にとってふさわしい、やりがいのある目標設定をする。それが4時間台でも5時間台でもいいし、タイムなんか関係ないから完走するってのでもいい。自分のタイムとうまく付き合うのが、楽しむコツなんじゃないかな、と勝手にそう考えてます。

 

なんでこんなことを書くのかというと、ボルダリングって、ランほど厳密にタイムで計れないからです。ジムによって課題の難易度も異なるし、同じジムの同じ級でも、スラブは出来たけどルーフは出来ない、なんてこともよくある。じゃあ、どこを目指すの、と。そこが明確じゃないと、続けられなかったり、気持ちが沈んでしまうこともあるんじゃないかと。

 

ボルダリングジムなんかが主催のコンペに出る人は、自然と目標設定が出来てると思います。ビギナー、ミドル、マスター、とか、呼び方はコンペによってそれぞれだけど、明確にクラス分けがあって、下のクラスで優勝を目指すのか、ちょい厳しめのクラスで多くの課題に触ってみるのか、など。

でも、そこまでのめり込む人はむしろ少数派で、マイシューズは持ってるけど、草コンペにも出ず、月パスも持たず、って人が、実は多数派なんじゃないかと思うんですよね。

というか、スポーツにおける競技人口のピラミッドを考えた時に、そういう層が最大のボリュームでないといけない。走る人が全員オリンピックの金メダルを目指すか、というと勿論そんなわけはなく、健康管理とか体型維持、あるいは純粋な楽しみのために走っている層が最大のはず。

 

何が言いたいかというと、ですね。

ボルダリングにおける目標設定がちゃんと出来てる人って、少ないんじゃないかと。それも、ランに比べると顕著に。

ジムに行くと、たいていは1級か初段が最大のグレードです。じゃあ全員が頑張ればそこまで、いけるかというと、たぶん難しいです。

1級とか初段を登るには、クライミング能力が卓越していることに加えて、相当に高い身体能力とか、リーチが優れている(少なくとも180cm以上)とか、指が異常に強いとか、そういうものが必要じゃないか、と考えてます。もちろん、前提として、苦手なムーブや苦手な能力があると、入り口にすら立てないので、全能力が高い水準でまとまった上で、です(ランジ1発1級とか、特殊な課題を除く)。

どんなにマラソンを頑張っても、全員が2時間台では走れないのと同じで。

ライミングは、基本的には競争相手のいない、自分との戦いのスポーツであると思うので、別に初段とか、目指す必要はないんじゃないかと。

 

じゃあ具体的にどこを目指すの?

となった時に、個人的には「OS3級」だと思っています。

さらっと書きましたが、これ、かなりハードル高いです。自分の目標にしてるけど、まだまだ達成できてない。

なぜOS3級か。それは、このくらいの能力があれば、大抵のジムでセッションに入れるからです。

外岩での段位セッションみたいなものを除けば、ジムで発生するセッションって、だいたい1級〜5級くらいだと考えてます。

OS3級あれば、3級以下はもちろん、2,1級の課題もとりあえず触れます。別に、セッションに入ったからって完登できなくてもいーんです。楽しければ。

ただ、その楽しさを味わうためには、最低限核心部分までは登らないといけない。核心が出来なくて、あー悔しい、って言ってるのがセッションの楽しさの半分を占めていると思うので(笑)、どんな課題でもとりあえずそこまでいける能力が、OS3級ではないかと。

知らない人とコミュニケーション取るのって、難しいじゃないですか。ホームジムでなければなおさら。

でも、セッションは良いです。とりあえず参加出来てしまえば、自然と仲良くなれる。話も弾む。ただ、始まったセッションが上級編だったりして、あまりにも自分のレベルと開きがあると、さすがに参加しづらい。ので、OS3級、となったわけです。

逆に簡単めな課題のセッションなら、模範演技とか、アドバイスとか、できますし。

 

辛めのジムだと、最低限4級を戦ってないと、ガンバすら貰えないこともあります(コミュ力と性別により異なるかもですが)。

どこのジムのどんな人とでも、課題の話が出来るように、というのが個人的な目標。(→OS3級)

でもこれはあくまで私の目標なので、個々人で違っていて構わないわけです。

OS4級でも、RP4級でも。楽しいクライミングライフのために、それぞれの目標設定を、ぜひ。