気ままにボルダリング

勝手にボルダリング用語を書いたり、ジムの感想を書いたりします

ジム感想まとめ Rhino and Bird(日暮里)

恒例のジム感想まとめ。

ここは昔、よく通いました。


ジム名称:Rhino and Bird

 アルファベット表記が正式ぽい。でも、ライノアンドバードとか、ライノ&バードって書く人が多い(ツイッターでも)。

系列店で、Fish&Birdってのが東陽町二子玉川にあり。そちらは未踏。

以下日暮里ライノ。

 

最寄駅:西日暮里/日暮里

踏切をまたがない分、西日暮里のが近い。

高架下近くのわかりにくい場所にあるので、初回は迷うかも。グーグルマップ推奨。

西日暮里5分、日暮里6分(踏切待たなければ)というところ。

 

難易度設定:激辛
体感グレード:+0.75〜+1.0(級)
激辛。行ったことのある都内十数のジムの中で、No.2に辛いです。No.1は東十条アングラ。

1階は異常なほどに壁が高いので、単純に怖い&1課題が長いのに加えて、基本的にホールドが悪い。え、これで7級?ガバじゃないじゃん、とか、よくある。

2階は壁が低い。いいとこ3〜3.5mくらいなんだけど、その分異常なまでにテクニカル。これ、手?足用のホールドでしょ?みたいな状態。

個人的には、たぶん課題相性悪い...。前腕バリバリ系/ガッチリカチ系の課題が多い印象。腕強い人なら向いてると思います。

足ムーブが活かせるのが、ルーフと2Fステミング課題くらいの印象。

初心者向けの課題スタンプラリーをやったり、目を配っている雰囲気はあるのですが、正直、初心者にはツラいジム。特に、1階は最低でも4級(ライノ基準)より強いクライマーしかいない印象。

 

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1階。下手な絵で申し訳ないです。

壁の高さが伝わるでしょうか...。

軽く6〜6.5mはあります。

正面の壁をマントルして2階に上がる、という何だかすごいルートも(最低でも3級、ライノ基準で)。

たぶん、都内ボルダーでは有数の高さだと思う。と、いうより、ここより高いジムを見たことがない。ボルダーの壁って、3mあればとりあえず成立して、4.5〜5mあれば、おー、高いなー、って感じなので。

マントルして2階に上がれるってことは、吹き抜けとして2階までぶち抜いてるわけで、良い活かし方だと思うけど、いかんせん高い。

難点としては、三方がみっちり壁なので、オブザベ&登り待ちの人は、自然と真ん中に集まることになる。そうすると、狭い。だけでなく、落ちてくる人が怖い。

何せ猛者の多いジムなので、みんな平気でランジとかデッドとか跳びます。と、いうことは、その分人も落ちてくるわけで、失敗時の落下地点を読んでおかないと、最悪ぶつかります。

そういう意味でも、ボルダリングジムのルールが分かってる&最低限のオブザベが出来る&ランジを跳んだ経験がある(でないと、落下地点が読めない)、と、3つのスキルが、1階には求められます。

あと、初段〜4級を撃ってる人たちの中をかき分けて、6級とか7級を登るのは勇気というかある種の度胸が要ります(これは、コミュ力または精神力で解決出来ますが)。

そういう意味で、敷居が高いのが1階。1階は東十条アングラより敷居が高いと思う。

壁構成は、左が100°、右がどっかぶり、奥がルーフ+強傾斜。各2面ずつとして、6面は取れます。

 

 

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引き続き下手な絵で申し訳ないです。2階。

2階は、95-100°の若干かぶりが1面、90°スラブが2面、85°くらいのビミョーな緩傾斜が1面。

ただ、1面の壁がそんなに大きくはない。壁同士がくっついていて、画像のようにくぐって奥に行く(奥にまた壁がある)造りになっているので、壁から壁に渡るような課題が多いです。

トラバース&ステミング多めという感じ。

高さも3〜3.5mと、小規模ジムのそれ。

こうなってくると、客層も含めて、1階と2階は完全に別のジムなんですよね、ここ。2階に限定すれば、初心者向けのジムです。6級くらいまでは課題もまあ素直。5級から、妙にテクニカル&カチ力を試されますが。

猛者は基本2階には寄り付かないので、初心者修行にもokです。ただ、同時に3-4面しか登れない構造になっているので、混雑時は課題が撃てません。2階だけの広さだと、巣鴨アークダストと同じくらい。

1階と2階で表情を変えるのは、良し悪しあるので別にいいのですが、ここまで性質が違うってジムは他にないと思います。曙橋BETAは、2階の方が強傾斜ですが、客層と課題難度は似たようなものだし(まあ、1階の方が多少優しい気もしますが)、パンプ秋葉原は、階によって意図的に演出は変えているものの、課題構成やポリシーみたいなものは首尾一貫してます。

(上野Grannyの2階ルーフは、オマケ&精神と時の部屋みたいなものだと勝手に思ってるので、置いておきます(笑)。APEX系列は未踏、渋谷付近も未踏なので、そっちは分かりませんが。)

日暮里ライノは、もちろんスペースの都合によるものが最も大きいんでしょうが、1階と2階でフィロソフィーみたいなものが異なるなあと。


壁面(ボード):木製
広さ:標準。これを標準と呼んでいいのか、はたして分かりませんが。壁だけで言えば、1+2階で10面以上あるんだけど、レストスペースがない。

壁の前にレストスペースがないのが致命的で、1階だと壁から離れた場所に椅子が1列、2階では壁の前にはなし。

なので、やや多い壁+不足しているスペースと椅子+標準的な更衣室とその他、で、差し引きして、広さ標準と相成りました。

混雑度:★★★★☆ 時間帯にもよるが、けっこう混む。休日の早い時間と、平日の6時前ならまあまあ撃てる。夜の1階は特に混む。
ルーフ:○  良いルーフ。距離も長い。
マントル:▲  基本的にはなし。ライノ基準で3級以上の強クライマーなら、吹き抜けから手すりをマントリングして2階へ行ける。
アイシング:○ バケツの数は少ない。あと、アイシングする場所はあまりない。
特筆事項:ステミング◯。逆に、2階でやるなら必須スキルの域。鍛えられる。

ノーハンドは×。緩傾斜といっても85°くらいで厳しいのと、足だけでいけるほどホールドが良くない。(ひょっとしたら、ホールド替えの構成次第ではいけるかも?ライノのホールド構成だと厳しいか。)

 

お気に入り度:★★★☆☆☆

厳しくつけましたが、愛情の裏返しでもあります。おそらく、三鷹ジムで育って引っ越してからこっち、一番通ったであろうジムなので。

ただ、なんでかな、ホームジムにはならないんですよね。

ひとつにはグレードの辛さ。私の体感グレードは、世間から見ると多少甘め(だいたいのジムに、大小差はあれど辛いって付けてるので...。ちなみに、甘口だと思うのは、上野Grannyと巣鴨アークダスト。)でしょうが、それを抜きにしても最低でハーフグレードは辛いと思います。

やっぱり、自分との闘いである以上、級が上がってナンボなので、辛いのはちょっと...という感じ。

もうひとつは、壁の前に椅子がないこと。これ、個人的にはすっごい大事なことだと思ってます。コミュ力のあまり高くない身としては、課題を通じてしか他人に話しかけられないんですよ。椅子がないと、オブザベと登り待ちの時しか壁の前にはいないので(邪魔になるゆえ)、必然的に話す機会が激減、という。

 

でもなんだろう、逆に、今だったら、普通に馴染めそうな気もします。4級が普通に撃てるようになってきたので、1階でも生きていける。不思議なもので、4級登ってると、フツーにガンバがもらえるんですよ。5級以下だと稀なのに。

そうなると、こちらからも普通に話しかけられる。あそこのホールド悪いですよねー、とか。4級で困ってると、なんとかクライマーとして認識されて、アドバイスくれる人がいるかもしれなかったり、とか。

ライノ6級でひいひい言ってた時代に、「たまたま」ここでは誰ともコミュニケーションが生まれなかったので、それで、ホーム意識がないんだと思います。とはいえ、これからも通うでしょうし、これからホームになることもあるんでしょうが。

 

結論:コミュ力だいじ。もしくは見た目。

 

色々書きましたが、3級以上が普通に登れる強クライマーなら、楽しいジムだと思います。レベルの近い人が沢山いて、盛り上がるかも。